学校で受けた性教育を、浅いと感じてしまう方もいるのではないでしょうか。
そのため、学校で学ばなかったことばかりで戸惑い、悩んだ経験がある方も……。
そこで今回のMOREDOORでは、「性に関する誤解エピソード」をご紹介します。
医学博士/日本専門医機構認定産婦人科専門医/母体保護法指定医
福井医科大学(現 福井大学)医学部を卒業後、名古屋市立大学病院で研修、名古屋市立大学医学部大学院を卒業、複数の医療機関で勤務。
東京都内の婦人科や美容皮膚科でも経験を積み、2021年に〈レディクリニック名古屋伏見〉を開業し、2023年医療法人沙月を設立。
「安心•納得の医療を提供する」ことをモットーに、女性の健康の増進に美容が助けになるという思いから、婦人科•美容皮膚科の〈レディクリニック八事山手通〉を令和5年11月11日に開院。
33歳、専業主婦Aさんの場合……
大学生の時に友人が妊娠しました。
コンドームは使用していたとのことでしたが、どうやら破れてしまっていたらしく、そのたった一回で妊娠に至ったようです。
友人は大丈夫だろうと自己判断して、生理が遅れたことにより妊娠がわかりました。
私はコンドームをしていたら大丈夫だと思っていたので、まさか破れることがあるなどということに衝撃。
ほんの少し破れただけでも妊娠してしまうことがあるのだとその時初めて知りました。
コンドームはデリケートで、かつ絶対ではないということをもっと詳しく習っておきたかったです。
※自己判断をせず、少しでも異変を感じたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。
そのときの心情は?
当時の自分にとってはまだ未知のことでしたが、「もし今妊娠したのが自分だったら……」と考えたときに、周囲の助けがないと難しいと感じとても不安な気持ちになりました。
大人に向けた性教育にどんなことを期待しますか?
妊娠の仕組みや妊娠中のつわり、ホルモンバランスの乱高下があることなどを男女ともにもっと広く知るべきだと思います。
パートナーに対してどのようにフォローするのか、社会としてどのように子育てをしやすい環境整備を行うのかに繋がるような内容を期待します。
また、大人から子どもへ、正しい性の知識や命の仕組みを伝えるための性教育をどのように行っていけばいいのかについても教えて欲しいです。
子どもに向けた性教育にどんなことを期待しますか?
スキンシップや性行為を行う場合、嫌なことはNOと言っていいこと、相手のNOも尊重すること。
妊娠の仕組みについても、命が宿るとはどういうことなのか、その尊さと責任についても知って欲しいです。
若くして望まない妊娠でのトラブルを避けるためにも、手遅れになる前に相談すべきことについてももっと広く周知されるべきだと思います。
タブー視したり、恥ずかしいこと、いやらしいことという見方に囚われずに当たり前に必要なこととしての教育があるといいなと期待しています。
(33歳/専業主婦)
嫌なことはNOと主張……
避妊具についての知識がなく、不安になったエピソードでした。
性行為への合意や避妊の確率、方法についての性教育を行ったほうがよいと感じたAさん。
コンドームが破けてしまった原因は様々ですが、その中でもサイズがあっておらず破けてしまったという場合も考えられます。
主に太さでサイズ分けされており、メーカーや商品によりばらつきがありますが、Sサイズ(約3.1cm)、Mサイズ(約3.3cm)、Lサイズ(約3.8cm)、XLサイズ(約4.5cm)となっています。(引用:コンドームの通販専門店PINELAND)
また、破けてしまった際は、緊急的に妊娠を防ぐ方法としてアフターピルを服用するという選択も。
緊急避妊にかかわる対面診療が可能な産婦人科医療機関等の一覧は、厚生労働省HPに紹介されています。
また、オンラインクリニックでも対応可能な場合も。土日祝日などは特に心強いですよね。
万が一の時に備えて自宅近くの頼れる婦人科医も調べておきましょう。
▶︎厚生労働省「緊急避妊に係る取組について」
皆さんも、「性に関する誤解」をしていた経験はありませんか?
※監修:医療法人沙月理事長、月城沙美
※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。
必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
(MOREDOOR編集部)